医療脱毛を1回受けただけで効果が感じられることはあるのか?

1. 医療脱毛の仕組みとは?

医療脱毛は、医療機関でのみ施術が許可されているレーザー脱毛のことを指します。 これは、毛の成長を担う毛母細胞や毛乳頭をレーザーで破壊し、永久的な減毛を目指す施術方法です。 エステサロンで行われる光脱毛(IPL脱毛)と比較すると、医療脱毛の方が出力が高く、より効果的に毛を減らすことができます。

2. 1回の施術でどのような変化があるのか?

1回目の施術直後には、照射された毛がそのまま残っているため、すぐにツルツルになるわけではありません。 しかし、施術後1〜2週間経過すると、毛が自然と抜け落ちていきます。 これは「毛のポップアップ現象」と呼ばれ、レーザー照射によってダメージを受けた毛が押し出されるために起こります。この段階で「効果があった」と感じる方も少なくありません。 ただし、1回の施術で毛が完全になくなるわけではなく、あくまで成長期にある毛の一部に作用するため、全体の毛量は大きく変わりません。

3. 医療脱毛の効果が出る仕組み

毛には「成長期」「退行期」「休止期」という3つの毛周期があり、レーザーは成長期の毛にのみ効果を発揮します。毛周期は部位によって異なり、たとえば顔は約1ヶ月、ワキや腕・脚は1.5〜2ヶ月、VIOは2〜3ヶ月のサイクルを持っています。 全ての毛が一度に成長期を迎えているわけではないため、1回の施術で全体の20%程度の毛にしかアプローチできません。そのため、1回では十分な脱毛効果を実感するのは難しく、5〜8回程度の施術が推奨されます。

4. 1回で効果を実感しやすい部位は?

毛が太く、成長が早い部位ほど、1回の施術後に効果を実感しやすい傾向があります。例えば以下のような部位です。
部位特徴1回の施術後の効果
ワキ毛が太く密集しているため、レーザーの反応が良い。1回の照射で抜け落ちる毛が多く、減毛効果を実感しやすい。
VIO太い毛が多く、密度も高いため、レーザーがしっかりと反応する。ポップアップ現象が起こりやすく、一時的にスッキリしたように感じることがある。
ヒゲ(男性)太く濃い毛が多く、レーザーの吸収率が高い。1回目でも部分的に毛が抜け落ち、効果を感じることがある。
逆に、産毛の多い顔や腕・脚の細い毛は、1回目ではあまり目に見えた変化を感じにくいことがあります。

5. 1回で効果を感じる人と感じない人の違い

1回目の施術後に「毛が抜けてきた!」と効果を実感する人もいれば、「あまり変わらない」と感じる人もいます。この違いには以下の要因が関係しています。
要因説明
毛質の違い太くて濃い毛はレーザーに反応しやすく、細く薄い毛は効果を感じにくい。
肌の状態乾燥しているとレーザーの効果が低下するため、保湿がしっかりされている方が脱毛の効果を実感しやすい。
脱毛機の種類アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザー、ヤグレーザーなど、使用するレーザーの種類によっても効果の出方が異なる。
施術者の技術適切なパワー設定や照射方法によって、同じ回数でも効果に違いが出る。

6. 1回目の施術後の注意点

医療脱毛の1回目の施術後には、以下のようなことに気をつける必要があります。
注意点説明
日焼け対策を徹底するレーザー脱毛後の肌は敏感になっているため、日焼けをすると炎症が起こりやすくなる。
保湿ケアを怠らない肌の乾燥は毛の抜けを遅らせる原因になるため、しっかりと保湿をする。
毛抜きを使わない自然に抜けるのを待ち、無理に毛抜きで引き抜かないようにする。
激しい運動や入浴を避ける施術直後は肌が熱を持っているため、汗をかく運動や長時間の入浴は避けるのが望ましい。

7. まとめ

結論として、1回目の医療脱毛でも 「毛が抜け落ちる」「一時的に毛が生えにくくなる」 という変化を感じることはあります。 しかし、1回の施術で脱毛が完了するわけではなく、あくまで一時的な変化です。 本格的な脱毛効果を得るためには、5〜8回の施術が必要になります。 毛周期に合わせて施術を受けることで、最終的に 「自己処理がほとんど不要になる」「ムダ毛が生えにくくなる」 という理想の状態に近づくことができます。 「1回で完了するわけではないが、変化を感じることはできる」 というのが医療脱毛の特徴です。 期待しすぎず、継続して施術を受けることが大切です。