
医療脱毛に適さない体質とは
医療脱毛は、医療機関で安全性に配慮して行われる施術です。
しかし、すべての方が問題なく受けられるわけではありません。
特定の体質をお持ちの方は、施術によって肌トラブルが生じるおそれがあるため、事前に医師との相談が重要とされています。
光線過敏症・光アレルギーのある方
レーザーはメラニン色素に反応する仕組みを利用しています。
そのため、光に対して過敏な体質の方では、照射後に強い赤みや水ぶくれなどが起こることがあります。
光線過敏症の診断を受けている場合や、日光に過敏な反応を示した経験がある場合は、施術に対して慎重な判断が求められます。
アトピー性皮膚炎や敏感肌の方
アトピー性皮膚炎の方や、乾燥しやすく刺激に弱い敏感肌の方は、レーザーの刺激によってかゆみや炎症が起きやすくなることがあります。
施術部位に炎症が見られる場合や、肌のバリア機能が著しく低下している場合は、施術を見合わせることがあります。
ケロイド体質の方
ケロイド体質とは、傷が治る過程で必要以上に皮膚が盛り上がるような瘢痕を形成しやすい体質のことです。
施術によって軽微な刺激が加わると、その部位にケロイドが発生するおそれがあるため、医師の判断が欠かせません。
てんかんの既往歴がある方
レーザー照射時には、まばゆい光が発生します。
この光刺激がてんかん発作を引き起こす引き金となる場合があるため、発作の既往がある方は、施術前に必ず医師へ申告し、必要に応じて主治医との連携を図ることが望まれます。
妊娠中や授乳中の方
妊娠や授乳により、ホルモンバランスが大きく変化するため、肌が普段よりも敏感になることがあります。
また、毛周期が乱れることによって、通常通りの脱毛効果が得られにくい可能性もあります。
そのため、多くの医療機関ではこの期間中の施術を見送るよう案内しています。
日焼け直後や色黒肌の方
レーザーはメラニンに反応するため、日焼けして肌の色が濃くなっている場合や、もともと肌の色が濃い方は、やけどや色素沈着のリスクが高くなることがあります。
日焼けが落ち着いた後に施術を行うか、使用するレーザーの種類や出力を変更して対応することが検討されます。
服薬中や持病がある方
内服薬や持病の影響によって、医療脱毛の安全性に影響が出ることがあります。
以下に代表的な注意が必要なケースをまとめます。
体質・状況 | 注意点 |
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光線過敏を起こす薬を服用中 | レーザー照射後に過敏反応が起こる可能性があります。 |
抗凝固薬を服用中 | 内出血や赤みが長引くことがあります。 |
糖尿病や自己免疫疾患 | 傷の治癒が遅れたり、感染のリスクが高くなることがあります。 |
皮膚疾患(白斑、乾癬など) | 症状のある部位への照射は避ける必要があります。 |
まとめ
医療脱毛は、正しく受ければ安全性の高い施術です。
ただし、体質や服薬の有無によっては、リスクが生じることもあります。
施術前のカウンセリングでは、ご自身の健康状態や既往症について正確に申告し、医師や看護師と十分に相談することが大切です。
慎重な判断のもとで進めることで、安心して脱毛を受けることができる環境が整います。